みなさまこんばんは。石川和男です。
マスクが辛い季節になってきましたね。。
とはいえ、ようやくどこでも不自由なく手に入るようになってきたのはありがたいことです。
ずっとマスクを着けているとアゴがヒリヒリしてくるので、あせもができたら困るなぁと思いつつ、某ユニクロの何やら良いマスク、大人気で入荷待ちが続いているみたいですが、再販されたらぜひ試してみようと思います。
さて、前回、前々回はバッハ、ブラームスと作曲家こぼれ話をお伝えしてまいりました。
特にブラームスはネタが豊富で、チラッと書いた裁判の話や、毒舌だった話、困窮する父親のために書斎の楽譜1ページごとに紙幣を忍ばせていた話など…本当に尽きないところではありますが、、、
今回は、演奏会でのハプニング伝説を二つほどお伝えいたします。
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名指揮者ミトロプーロスが晩年ウィーンフィルを引き連れて故郷ギリシャの野外円形劇場で演奏会を開催した時のこと。
騒音対策のため劇場の周りには警官が配備される厳戒態勢。
その日の演目の一つ、ベートーヴェンの《レオノーレ序曲第3番》は、
「舞台裏から鳴り響くトランペット」
のパートがある曲なのですが、いざ本番、なぜか舞台裏からは待てど暮らせど物音ひとつ響くことはなかったそうです。
ウィーンフィルのトランペット奏者が野外劇場の裏手で「その瞬間」を待ち構えていたところ、事情を知らない警官が、「物陰でやおらラッパを吹いて演奏会を妨害しようとする怪しい人物」から、楽器を取り上げてしまったのだそうです。ざんねん!
なんだか落語にありそうな話ですね(笑)
2014年に伺ったイタリア・ヴェローナの歌劇場。2000年前に建てられた遺跡です(さすがは石の文化、遺跡の普段使いに感銘を受けました)。
この日観たのは《アイーダ》でしたが、終演後裏手に回ってみたら、大道具の「満月」がまだ頑張ってました。(笑)
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大道具といえば1960年、ニューヨークのシティセンターでオペラ《トスカ》が上演された時のこと。
このオペラは最後、歌姫トスカが城壁から川へ身を投げて幕となります。いつもは下にマットなどを置いて「身を投げたように見せる」芝居をするそうなのですが…
その日のトスカの恰幅を慮った大道具さんが、薄いマットで怪我をしたら大変とトランポリン用の網を張ったところ、
「身を投げた」トスカが何回もバウンドして川面からコンニチハしてしまったというお話があります。以後そのプリマドンナは登場するだけで観客の笑いを総取り(しなくていい)するようになってしまったため、しばらくサンフランシスコの歌劇場に移籍していたという尾ひれまで。。。
ただこのシーン、城壁のセットの後ろ側に川があるという設定で、客席から見て奥に飛び降りる演出が多いので、コンニチハリターンズするには飛び込んだ地点を超えてバウンドしないとならず…ホンマかいな説もありますが(笑)、まぁ「伝説」とは恐いものです。
ほかにも、オペラ《魔弾の射手》で銃声を鳴らす係がボーッとしていて鉄砲はうんともすんとも言わないのに鳥だけ落ちてきたとか(笑)
…これまたネタが尽きません。
えっ?私自身のやらかし話ですか!?
あの…それは、、、、いずれどこかで…。(大汗)
白蝶ネクタイを持ってくるのを忘れてしまい、土地のホームセンターに売ってるもので急遽組み立てた即席蝶ネクタイ(なぜかパイル地)。
舞台もビールも「生」が待ち遠しいです。